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教育行政・学校経営の最新情報「教職研修資料」【発行】教育開発研究所

教職研修資料2018/12/11 No.585発行  ※無断転載・加工禁止  【発行】教育開発研究所

学校経営のポイント

病める教師への支援
 小島 宏

 

最近の学校現場では、「病める教師」の対応に腐心している管理職が少なくない。そこで、その実情と対応策について考えてみたい。

 

●病める教師の実情

まず、自校の教師がどのようなことに「病んでいる」か把握する必要がある。教育委員会の情報公開、マスコミの報道、学校訪問等を通じて、私が知り得た情報を基に「病める教師」の実情を大づかみに整理すると次のようである。

〇学級崩壊や授業崩壊、〇子供との人間関係、〇授業や生徒指導の自信喪失、〇個人的な悩み、〇保護者からの苦情や人間関係、〇うつ病など精神的不安定、〇通院加療中など健康上の問題、〇職場の人間関係、等。

 

●支援のポイント

基本原則は、「病める部分(要因)」を、本人の気持ちに配慮して把握し、そこに焦点を当てて進めることである。 具体的には、管理職が、日常的に教師の悩み相談に気軽に応じることである。この段階で解決するものが少なくない。心情的には、「病める教師」への対応もこの延長線上のこととして考えたい。

そのうえで、一時的な協働化による業務の軽減など学校の努力による対応をする。

校内の対応で解決が困難な場合には、教育委員会とホウレンソウをしつつ指導・助言を得て進めるようにする。具体的には、教師向けの相談窓口や病院など専門機関での相談や受診を指示し、専門家の判断と治療に委ねるようにする。

そして、専門家の判断を把握した後、管理職はリーダーシップを発揮し、勤務を一部軽減しながらの通院治療、病気休暇、休職加療、職場復帰訓練などについて、教育委員会と連携して、校内体制を調整しながら対応を進める。

なお、精神的なストレスは判断力の低下を招き、法令違反・不祥事につながる可能性があることにも留意したい。もしそのような事態となった場合は、教育委員会や関連機関と連携し事実関係を正確に把握して厳正に対処する。

 

●働き方の見直し

「病める教師」の「病める要因」の一つに、働き方と職場環境が影響していることが考えられる。管理職はこのあたりにも意を用いていただきたい。

そこで、校務分掌の組織と人事、協働体制を見直すこと、教材・教具や情報を共有化し使いまわしをするなどによって、多忙を軽減することも「病める要因」の解消につながると思われる。

また、職員室がIT環境に様変わりしている昨今であるが、フェイスtoフェイスの機会をつくり、同僚と気軽に情報交換(雑談)ができ、相談できる先輩のいる学校の雰囲気も重要である。

 

(こじま・ひろし=元東京都公立小学校長・(公財)豊島修練会理事長)

 

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