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教育行政・学校経営の最新情報「教職研修資料」【発行】教育開発研究所

教職研修資料 2019/6/11 No.597発行  ※無断転載・加工禁止  【発行】教育開発研究所

学校経営のポイント

子どもの安全・安心、学級の危機管理の再点検
 小島 宏

 

新年度になって3か月、各学級には様々な課題が生じている恐れがある。そこで、学級の危機管理を再点検し、子どもの安全・安心の確保に努めたい。

 

●学校の危機管理と管理職のリーダーシップ

学級担任の役割には、学級運営及び各教科等の授業や生徒指導、学級事務や校務分掌の処理などがある。これらに関連して次のような危機管理がある。

〇子どもの生命・身体の安全、〇好ましい人間関係(子ども同士、教師と子ども、教師と保護者)及びトラブルやいじめの指導・対応、〇学力の向上、〇人権の尊重及び個人情報の保護、○保護者対応

円滑な学校運営と質の高い教育活動を実施するためには、管理職の適時適切なリーダーシップの発揮が不可欠である。そこで、学級担任の学級経営をはじめ全教職員の指導振りや校務遂行状況を観察し、良い点は認めて自信を持たせ一層前向きにしていく。それとともに、課題や不足を見つけ、改善に向けて具体的に指導・支援することも必要である。

 

●生命・身体の安全の危機管理

子どもの集団があれば、多少のいじめやトラブルは避けがたいように思われる。起きない・起こさない指導を十分に行うとともに、起きたときの対応を適切に行う危機管理が重要である。

管理職は教職員の危機意識を喚起し、子どもたちの状況を常に温かい目で見守り、兆候や事実を早期に発見し、学級担任だけが抱え込むことなく「学校の問題」として、全教職員が協働して指導・支援・対応を迅速に行うようにする。

 

●学力の危機管理

学校は、子どもに学力の定着と学び方を学ばせる所である。授業を工夫して知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等の育成、主体的に学習に取り組む態度の涵養に努める必要がある。教師の授業振りの観察と指導、校内研修の実施が求められる。

 

●人権・個人情報の危機管理

いじめは人権侵害、個人情報漏洩はプライバシーの侵害であることを確認する。その上で、学校としての指導方針や校内規定を作り、共通理解をし、確実に実行する必要がある。その際、子どもへの指導とともに、教職員自らも襟を正し励行する。

また、児童虐待についても、温かい眼差しできめ細かく子どもを観察し、事実に即して「子どものために」という視点で誠実に対応したい。その際、教育委員会への報・連・相や、関係諸機関の専門的な指導・指示・支援を受けることが肝要である。

 

●保護者対応の危機管理

まず、適切な情報提供と、小さな事柄への親身な対応で信頼関係を築くよう努める。次に、クレームやトラブルを想定したマニュアルを作成しておく。トラブルが起こってしまったら、関係者の言い分を聞き尽くし、事実関係を把握し、即対応する。学級担任まかせにせず、管理職はじめ全教職員がバックアップするチーム学校でありたい。

 

(こじま・ひろし=元東京都公立小学校長・(公財)豊島修練会理事長)

 

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