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教育行政・学校経営の最新情報「教職研修資料」【発行】教育開発研究所

教職研修資料 2019/8/13 No.601発行  ※無断転載・加工禁止  【発行】教育開発研究所

学校経営のポイント

校内研究の中間点検と見直し
 小島 宏

 

校内研究は、ほとんどの学校で取り組まれているが、マンネリ化している例も散見される。そこで、実施することに価値があるかのような形式的な進め方を脱して、一層の充実を期する方策を考察する。

 

●校内研究の目的の再確認

校内研究は、子どもと教員の実態に即して進める必要がある。そこで、自校の校内研究の目的が、次のどれに当たるか再確認し、妥当性を確保したい。

〇子どもの自己肯定感を育てる、学力を向上させるなど、子どもに質の高い教育を保障するための内容や方法等の研究

〇上記のことを実現するために必要な授業力など教員の資質・能力を高める研究

〇いじめなど自校の課題を解決するための研究

〇新しい教育課題に対応した開発研究

 

●1学期の校内研究の中間評価

まず、全教員に中間評価の意味で、1学期の校内研究について簡単なアンケートを実施し、2学期以降の進め方を調整する。その際、例えば、次のような視点で、無答も認める簡単な記述式とする。

〇良い点 〇問題点と原因と改善策

〇質問(疑問) 〇新しく取り入れたいこと

次に、結果を整理する。そして、夏季休業中に研究推進委員会で改善策を検討して共有し、2学期以降の校内研究の進め方に反映させる。

 

●研究主題の再確認

上記のアンケートを基にして、研究主題とサブテーマについて、1学期の研究授業と協議会を振り返り、意図していたことと乖離がないか検討したい。

ただし、年度途中で研究テーマやサブテーマを修正することは避け、効果的に追究するために、着眼点や具体的な工夫点をはっきりさせ、掘り下げるようにしていく方向で、限定的に調整する。

 

●柔軟な研究方法

校内研究に限らないが、「あるべき論」にとらわれ過ぎることは考え物である。子どもが育つならば「独自なもの」でなくてよいと考えたい。

そこで、何から何まで自分たちで創り上げようとする「0からの出発」をやめ、文科省や教育委員会の各種資料、他校の研究紀要、刊行物など「今あるもの」に、自校の工夫を積み上げていくという柔軟な研究方法を視野に入れたいものである。

 

●研究授業の実施

指導案の作成・検討は授業者や分科会に丸投げせず、研究推進委員会や管理職も関わるようにする。

その上で、授業公開日の前日までに指導案を配付する。レディネステストを反映させた展開や問題発見解決過程の工夫、主体的・対話的で深い学びの実現など提案事項(観察の視点)を事前に示し、それを理解した上で授業観察ができるからである。

 

●研究協議会の運営

短時間の中の協議なので、「良い点、質問(疑問)、問題点と原因と改善策、新しく取り入れたいことや提案」に焦点化して進めるようにしたい。

講師には、観察の視点を連絡しておき、授業のコメントに加えて指導してもらえるようにする。

 

●開かれた校内研究

保護者・地域へも授業を公開し、可能であれば、協議会への参加も認めるようにしたい。

また、授業の概要や協議会のまとめの「研究だより」を発行し、共有化し、生かすようにする。

 

(こじま・ひろし=元東京都公立小学校長・(公財)豊島修練会理事長)

 

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