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教育行政・学校経営の最新情報「教職研修資料」【発行】教育開発研究所

教職研修資料 2020/7/13 No.623発行  ※無断転載・加工禁止  【発行】教育開発研究所

学校経営のポイント

戸惑っている、困っていることの解消に向けて
 小島 宏

 

新型コロナウイルスの感染防止が学校に及ぼした影響は様々にある。その中でも特に、新入生、卒業学年、新採教員の「戸惑っていること」と「困っていること」の解消に向けた対応が急務である。

 

●新入生への温もりのある配慮

新型コロナウイルスの感染防止対策の影響で、小学校1年生、中学校1年生などの児童生徒は、楽しみにしていた入学式や授業(勉強)も臨時休校などでいつも通りにはいかなかった。

学校が少しずつ普段の教育活動を取り戻しつつある現在でも、感染防止のための様々な制約があり、新しい環境のもとで、新入生は戸惑っている。

そこで、「学校は楽しい所だよ」ということが実感できるように、学校生活の仕方、友達との関わり方、学習の仕方などについて、温もりのある配慮をきめ細かく行うようにしたい。

 

●卒業学年を安定させる指導・支援

戸惑っているのは、卒業学年の児童生徒も同様である。最高学年としての学校生活の送り方、卒業学年として中学校(高等学校)に向けてどのように学習を進めていったらよいものか戸惑い、困っていることであろう。キャリア教育(進路指導)や学習指導などについて見通しをもち、前向きに取り組めるように指導・支援を充実させる必要がある。

学年主任や進路指導主任などを中心に、組織的に指導・支援・対応して、児童生徒が困惑と困難を克服できるようにし、自信を持たせたい。

 

●新採教員等への具体的な指導・援助

新採教員も、また4月に異動してきた教員も、戸惑いと困難を感じているであろう。

特に、児童生徒との出会いを待ち望み、教員生活に意欲と希望を抱いていた新採教員には、この3ヵ月間は、不安を増幅させていたに違いない。

そこで、新型コロナウイルスの感染防止に向けて、3密の回避をしつつ、新採教員と先輩教員とのコミュニケーションの機会を設けて、次のようなことを日常化し、新採教員の戸惑いと困難、不安の払拭を図りたい。

○勤務様態、校務分掌などについて、話題にしたり、相談に応じたり、指導したりする。

○学級経営や保護者との関係づくりについて、話題にしたり、相談に応じたり、指導したりする。

○教師と児童生徒との関わり、子供の人間関係づくり(特にいじめやトラブルの指導と対応)、生徒指導について、話題にしたり、相談に応じたり、指導・支援したりする。

○週の指導計画(週案)の作成の仕方、授業の準備と学習評価、子供の学習状況や反応に応じた指 導・支援の仕方について、話題にしたり、相談に応じたり、指導・支援したりする。

ただし、これらを一気に進めることは、飽和状態にしてストレスを生み、逆効果であるので、必要に応じて、「一時に一事」の要領で進めたい。

 

●校長のリーダーシップ

以上の事柄については、校長として基本方針を明確に示すとともに、リーダーシップを発揮し、拙速を求めず地道に進めることが肝要である。

そして、校長自身も指導する側になっていることを自覚し、児童生徒に対しても、教職員に対しても、こまめに状況を把握し、良い所を見つけ、認め、褒め、励まし、意欲付けるよう心がけたい。

なお、いじめや特別の配慮を必要とする児童生徒の指導にも意を用いて安心・安定を保障したい。

 

(こじま・ひろし=元東京都公立小学校長・(公財)豊島修練会理事長)

 

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